PASMOスタートは最後のビジネスチャンス?
http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000006001
問われるクレジットカード業界の良識
平田 祐二 2007-03-19 07:47
カード発行会社にとっては、またとないチャンスだが(写真はイメージ、ロイター) 3月18日、首都圏の多くの私鉄・バスで利用できる共通ICカード「PASMO(パスモ)」のサービスが始まった。すでに普及が進んでいるJR東日本「Suica(スイカ)」との相互利用が原則可能で、どちらか1枚を持っていればほとんどの公共交通機関が利用できるようになる。
他の業界で共通フォーマット化がなかなか進まないなか、利便性が飛躍的にアップするのは画期的なことだ。首都圏の鉄道でも、かつてプリペイドカードのパスネット(私鉄・地下鉄)とイオカード(JR東日本)が相互利用できなかった。その時代を考えると、よくぞ踏み切ってくれたという印象だ。
とはいえ、気になる点もある。それぞれのカードには電子マネーやポイントサービスなどの機能が付加できる仕組みなのだが、「PASMO」サービス開始にあわせて、両陣営でやたらとクレジットカード機能つきのカード発行キャンペーンを促進していることである。
確かに、ポイントをためてカードに還元したり、電子マネーをオートチャージできたり機能は便利かもしれない。しかし、消費者金融問題がこれだけ騒がれているときに、「金貸し」が名前を変えただけのクレジットカードを勧めるキャンペーンをなぜ堂々とできるのか。
東京メトロや私鉄など、公共性の高い業界とセットであっても、クレジットカードの利用についてはこれまでと変わらず、つねに自己責任がつきまとうことを忘れてはいけない。
世論の逆風が吹き荒れるカード発行会社にとって、こんなに大きな新規市場は二度と来ないと言ってもいいだろう。航空会社のマイレージ制度に始まったポイントや電子マネー市場の陣取りも、今回が最後のヤマ場だと思う。各陣営がそれぞれの路線で囲い込みを進めているなか、これだけ市場規模や影響力が大きくなってきているのであれば、利用者に不利益にならないような法の整備が必要になってくるのではないか。先行する関西圏「ICOCA」と「PiTaPa」での運用実態も参考になるだろう。
ちなみに私はすでにICカードのみのSuicaを持っているが、クレジット機能は当面不要なので、そのまま利用して様子を見ようと思っている。「何となく」レベルのオトク感や利便性と引き換えに、より大きなリスクを負うのは避けたいので。
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