広がる流通企業系の電子マネー化を読む
流通大手で独自の電子マネー導入の動きが活発化している。
http://www.jmrlsi.co.jp/menu/wbg/2007/wbg0405.html
セブン&アイ・ホールディングスは3月27日に独自の電子マネー「nanaco(ナナコ)」を4月23日から、イオンは4月3日に「WAON(ワオン)」を4月下旬からサービス開始すると発表した。現在発行しているポイントカードとともに顧客囲い込みの切り札となるか?
セブン&アイのnanacoは、当初都内のセブン-イレブン1,500店舗でサービスを開始し、5月14日からは東北や関東地区、5月28日からは全国の店舗に広げ、全国1万1,735店舗全店での利用を目指す。2007年秋以降、イトーヨーカドーやデニーズなどのグループ各店舗、ガソリンスタンドなどのグループ外店舗でも同サービスを提供することを計画している。
イオンのWAONは、首都圏と新潟県の約100店の「ジャスコ」でサービスを開始し、夏には大阪、名古屋圏へと拡大させ、08年度中に全国の大半のグループ店で使えるようにする。WAONもnanaco同様にグループ外の流通企業や飲食店などへの提供を計画している。イオンでは初年度の発行枚数を 800万枚見込んでいる。
またイオンは既にローソンとの提携に入ったと報じられた。セブン&アイは初年度2万店で利用可能にするが、イオンはローソンとの提携で3万店での利用可能を目論む。これは、まさにイオンとセブン&アイという国内の2大流通グループを主導とした業界再編の構図を象徴している。
またこの2大流通グループの電子マネーは、「Suica」「PASMO」「ケータイクレジットiD」、さらにクレジットカードなど既存の決済サービスとの競合、もしくは共存していくのか注目される。Suicaは既に系列のクレジットカード「ビューカード」と一体化しており、PASMOは東京急行電鉄が 08年春をメドに系列カードとの一体化が報じられている。もちろんこうしたカードにはポイントが付与されるため、多くの企業が発行しているポイントカードともリンクしてくる。これら顧客囲い込みに向けたプラットフォームの主導権争いが過熱する。
(参考:セブン&アイ・ホールディングス、イオンのニュースリリースより)